珈琲は一日二杯まで

笹谷の気が向いたときに気が向いたことを書く場所です

ゲームのことを書いたり、絵を描いたり、漫画を描いたり、小説を書いたり、適当に何でもありな趣味のブログです。

ムンレケ2-3

「ムーンレスケージ」

目次
第一話 竜連れの魔法使い (1) (2) (3) (4) (5) (6)
第二話 宵闇の蟲師 (1) (2)


(3)

「あっ、あっ――――んんっっ!」
 部屋の外まで響く甲高いサキエの声。メンテナンス開始からすでに十五分が過ぎようとしており、汗ばんだ身体が高価な和服の内側を湿らせていた。最初は声を抑えようとしていた彼女だったが、その無駄な抵抗はとっくに放棄されている。
 サキエの右腕はヒジから先が細く白い棒になっており、その表面で灰色のまだら模様が形を変えながら蠢《うごめ》いていた。よく見ると無数の小さい何かが動き回っていることがわかる。ヒョウエが“蟲《むし》”と呼んでいるそれは形も大きさも不安定だが、アメーバほどに不定形というわけでもない。現れたり消えたりする幾何学的な形状が、虫の脚や複眼のように見えることがあった。
 ――せ、先生、これはっ? 初めて“蟲”を見せた時のサキエの反応を、ヒョウエは思い出していた。

 一年前、植物に似た巨大な怪物に襲われていたのは大国ムツノクニの姫君だった。十二人いた護衛の者たちは全員が内臓をぶちまけ、手足のいずれかが千切れた悲惨な死体と化していた。怪物から伸びた無数の蔓《つる》が弧を描いてのび、散らばった死体に突き刺さって体液を吸い上げている。緑の下草が人の血で赤茶色に染まった一帯――その近くに腰が抜けて動けないでいる下女と姫の姿があった。


 ―― (4)へ続く ――

コメント

サキエさんのセリフがいやに生々しエロいです><

◆Jさん
そう思ってもらえたなら、セリフを入れたかいがあったよ!


ハァハァ・・・・

◆らふぃたん
無記名だったら許可しないようなコメントをありがとうΣ( ̄▽ ̄;
女性が楽しめるエロはどういうのかよくわからないので、これからも勝手に書くさーw

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