ささやかに駅メモ!

駅メモの旅先でたまに娘キャラ活動と出会うブログ
→遭遇リスト

駅メモ!の世界に足を踏み入れたところ、なんだか楽しいのでそのまま彷徨い始めました。ウロウロ。怖くないですよ?

Cカーズ1-1

 
FFXI小説「カーバンクル・カーズ」
 目次

110722 1話

 第一話 白絹の少女 (1)

 間に合わなかった――。
 血の気が引く瞬間。スタンの短い詠唱を終えたサシュは、自らがスタンを受けたかのようにその場に固まっていた。
 小窓から西日が細く差し込む埃っぽい部屋の中で。数歩先には、スタンを受けて蝋人形のように固まった鎧の男。その傍には粗末なベッドがあり。ベッドの上には、横たわる幼い少女。少女の小さな胸の上には、男が握る片手剣が垂直に突き立てられ、夕陽を反射していた……。

 話は三十分ほど前にさかのぼる。
 残暑厳しい初秋の夕刻。サシュはオレンジ色に染まった石畳の上を、急ぎ足で歩いていた。風通しの悪いロンフォールの森を抜け、さらに風を遮る高い城壁に囲まれたサンドリア王国に入ったばかりだ。噴き出す汗はとどまることを知らず、早く涼しい地下のレンタルハウスに潜り込みたかった。
 小柄なタルタル族のサシュは、サンドリア国民の八十パーセントを占める長身のエルヴァーン族から見ると、まるで幼児である。暑さの中を元気に駆け回りサシュとすれ違う子供たちでさえ、その身長は彼の三割増しだ。
 この世に生を受けてすでに三十年以上経つが、身長がこれ以上伸びないこと以上に困るのは、外見も子供そのものであることであろう。タルタル族同士で比較すれば子供と成人の差は明らかだが、成人に達したタルタル族でも、他種族から見ればやはり子供にしか見えないのである。サンドリア王国のように単一民族が支配する国では、他種族への理解が希薄であり。愛嬌ある子供に見えるタルタル族は、嫌われることこそ少ないが、どうしてもバカにされがちなのだ。
 半年前にサンドリアを訪れたばかりの時はまさにそうだった。
「こんにちは、サシュさん!あれから、主人が私の軟膏を忘れることがなくなりましたわ!」
 通り過ぎようとしていた競売所の前で、買い物帰りの主婦が気さくに声をかけてきた。確か、魔物がうろつく危険なロンフォールの森の警備兵である彼女の夫に、手作り軟膏を届けたことがあったっけ……。
 実はサシュは、サンドリア王国の庶民にすっかり慕われている。サンドリア王国に滞在を始めて以来、わずかな報酬で危険な仕事を次々と引き受けてきた成果だ。
 どこの国でも、冒険者という職は庶民からは便利屋とか何でも屋と認識されている。それは日々の生活費を稼ぐためであり、情報収集のチャンスであり、よそ者が街に早く馴染むための手段ではあるのだが。
 すっかり良い意味での有名人になっていた。

「サシュ!」
 足が止まった。呼びとめた声が、危機感に満ちていたからだ。
 振り返ると、エルヴァーンの少年が息を切らせていた。
「ちょうど良かった! こっちに来て!」

 ~(2)へ続く


コメント

おおおおっ!
最近、小説のライバルが増え始めている!

第二話が早く読みたいぜ(*´∇`*)
楽しみに待ってますね~♪
待たされる側になって考えると・・・
2ヵ月周期のオレの小説って・・・

申し訳ございません(/_<。)ビェェン

うおー!
書き手がまた一人ここに!w

出だしの展開が物凄く気になりますw
スタンってことはジョブは黒魔かな~
いや、ここは予想に反してあんこk(ry

何はともあれ第2話期待してお待ちいたしまする。

小説(のようなもの)の記事のコメントには,レスを付けない方がいいかなぁ……と少し思いましたが,やっぱりコメントはありがたいので,レスさせていただきます( ̄▽ ̄〃

◆ひーさん
ライバルなんて,とんでもない。
ひーさんの天賦の才(+努力する才)が少しでも私にあれば,もう少しマシな文章が書けるかなーと思うのですが( ̄▽ ̄;
いや,小説に関してまじで尊敬してます。
それでもブログという公の場に書く以上,少しでもマシな方がいいなぁと思うので,今後のためにも気づいたところを優しく指摘してやってくださいw
いろいろあると思いますが,例えば,言い回しとか……自分が理系のためか(言い訳w)単刀直入的で,センスある言い回しが思いつかないんですよね~。
はぁ。
ひーさんの小説は毎回まとまった形式なので,2ヶ月ペースは悪くないのでは?
あの量でハイペースだと読む方も大変かもですw

◆しげさん
ジョブは,まぁ……w
あ,そういえば,ひーさんへのレスにも書こうと思って忘れてましたが,次は第1話の(2)ですw
いぁ,1度に1話分書くエネルギーがありませんでした……( ̄▽ ̄;
出だしの展開については,次回にたどりつくはず……たぶんw

先生、ブログに絵につぎはお話書きですかっ(汗
多趣味、多才能でうらやましい限りです。
こんど私にもわけてやってください(涙

続きが気になるのですね(ノ´口`*)

ぬ?

(2)へ続く、が早すぎですよっ
早いトコ続き読ませてくれないと、今度会った時 芋虫山ほど頭に乗せますよ? (´・ω・`)b

◆れもんさん
いや,だから,全部素人だし。
だいたい長続きしないし( ̄▽ ̄;
視覚系の趣味しかないし……。
よければまた見に来てください。

◆ふるさん
がんばって続きを書きたいと思います。
これだけだと,何もわかりませんものね( ̄▽ ̄;

◆小花さん
「続く」が,は……早すぎですね。
はい,続きも書こうと思ってます。
まだ書き始めてないけけど~( ̄▽ ̄;
芋虫山ほどは恐いので,がんばります!

おおおーさしゅさん新境地!
ついに小説始動ですかぁーー!!
ミステリ?サスペンス?
こーいう系統の書き手っていなかった気がするので、楽しみ!!

つづきがんばってくださいねー^^^^^ ノ【ヘイスト】

◆みやさん
えーと,期待しすぎ( ̄▽ ̄;
そんな高尚なもの,書けるわけがありません。
普通のですよ,普通のw
続きは……がんばります……たぶん。

コメントの投稿


管理者にだけOK


管理者に連絡する(メールフォーム)
※コメントを投稿できない場合にご利用ください。管理者からの返信はできません。

HOME

駅メモ関連リンク
最新の記事
最近のコメント
駅メモ!便利ツール
駅メモ!個人サイト
ブログ内検索

カウンタ

  • 閲覧/訪問数 since 2005
    hits / visits

月別アーカイブ

プロフィール

  • Author:笹谷周平(ささやか)
  • 誤字、脱字、リンクミスにお気づきの場合は、コメント欄にてお知らせいただけると助かります。

カテゴリ
旧知リンク
商標/著作権等